なんとなく嘉六の話をw

僕には大切な人がいる、恋人じゃなくて、本当の家族みたいな大切な人達

僕はその人達を守りたいんだ、例えその代わりに僕が死んでも

こんなこと言ったら狸狗君は怒るかもしれないけれど、それだけ君たちは僕にとって大切な存在なんだ

___________________

「やーいはぐれ!!中途半端!!」

「忌み子!!!こっちに来るな!!!」

僕はいつも独りだった、それは僕がはぐれ鬼だから、本当の鬼じゃないから、中途半端だから

「痛ッ」

額に石を投げられた、血が少し垂れてる

なんでこんなことされなくちゃいけないの?

「お前は拾われ子なんだよ!!」

…僕のお母さんは正真正銘の鬼

僕とは違って強くて綺麗で

反対に僕は弱くて醜くて

本当にお母さんの子供なのかな

拾われ子なのかな

わかんないから、何も言い返せないすごく悔しい

目から大粒の涙が溢れてくる

「…僕は、っ僕は…拾われ子じゃ、ないッ…」

そんなこと、小声でしか言えなかった

反抗したらもっと虐められる

…怖かった

でも虐められてるなんてお母さんには言えない、心配かけたくなかった

僕は逃げるように家へと走った 家につくまでに泣き止んで目の腫れも治して家に入る

「嘉六、おかえりなさい」

「だだいま、お母さん」

お母さんの様子が少し変だった

「どうしたの?具合悪いの??」

「少し頭が痛いだけよ、大丈夫」

なんて笑顔で言うから…安心してた

その日はそれから何事もなく、眠った