目が覚める…そこは見慣れた景色だった

どうやら俺は寝ていたようで

「夢か…」

心の底から安心した、しかし、感覚を鮮明に覚えていてあれが夢だったと実感できない

「…まあ…たまたま悪い夢でも見たんだな」

ぽつり呟くが、一応鏡で血がついていないか確認しようと目を向けた

血は、全くついてない

…いつもの俺だった、だけれど

一瞬俺の目の色が違ったように見えた

「寝ぼけてんだな、きっと」

そう言って部屋から出ようとしたとき

『…平和ボケしてられるのも今のうちだぜ?…これからせいぜい足掻いて楽しませてくれよ』

確かに、頭の中で誰かがそう言った